青い線:samurai
赤い線: geisha
緑線:ninja
侍、芸者、忍者という単語は英語でいつ頃使われるようになったでしょうか。今回、Google Ngramのデータで、英語でsamurai、 ninja、geishaという単語が1850年から2010年までの間にどれぐらい使われているかを分析してみたいと思います。データを見る前は、英語で一番よく使われているのはninjaだろうと思いました。ハロウィンに忍者の仮装をするアメリカ人が沢山いるからです。
では、なぜgeishaは英語で使われるようになったのでしょうか。1890年からgeishaがよく使われるようになりました。グーグルで調べてみましたが、なかなかいい理由が見つかりませんでした。プッチーニの蝶々夫人「Madame Butterfly」という日本についてのオペラがその時期に出てきたので、geishaの人気に関係があったのかもしれません。また、ギルバート・アンド・サリヴァンが書いた「Mikado」についてのオペラもその時期に大ヒットでしたので、当時の英語圏の国には日本の文化が大きな影響を及ぼしたようです。geishaのピークは1960年でした。このことは、「My Geisha」というアメリカの映画に関係があったのかもしれません。
グラフを見ると、英語ではninjaはわりと新しい言葉ですね。「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」というアニメが人気になったので、その頃からninjaという単語が英語でよく使われるようになったのでしょう。
今回の記事は僕の推測です。皆さん、他にご意見があれば、ぜひ教えてください。
面白いですね。1900年代初頭にsamuraiが急に認知されたのは、新渡戸稲造の『武士道』Bushido: The Soul of Japanが出版されたからでは?と思いました。
興味深いです。外国の視点から日本がどんな風に見られてきたのか、というのはなかなか知りえません。ninjaがごく最近の言葉であるというのは意外でした。他にも似たような言葉でronin(浪人)やbushi(武士)などが海外でも知られているかと思いますがこれらが伝播した経緯を調べるのも面白そうです。