Avoid like the plagueという表現は極めて古いものになります。4世紀のSt Jeromeという、ラテン語で聖書を書いた人物もこの表現をラテン語で使っています。そして現在もavoid like the plagueは日常会話で使われています。1600年間使われているなんて、脅威の持久力ですね。しかしこの表現は決して良いものではないのです。まず、plagueは「疫病」、そしてavoidは「避ける」という意味になります。医師や家族等でない限り、多くの人は疫病にかかっている人との接触を出来る限り避けたいでしょう。しかし現在avoid like the plagueは、風邪や感染病にかかった人に対して使われている訳ではありません。
X I am avoiding my friend like the plague because he caught a cold.
X 友達が風邪をひいたので、僕は彼を疫病患者のように避けている。
上記のような発言はとても失礼ですね。このような使い方はしません。では現在はどのように使われているかというと、とても混雑している場所などに対して使われています。例えば、人混みが好きじゃない人は、休日のディズニーランドや週末の渋谷のスクランブル交差点を避けたいことでしょう。そんな時こそ、avoid like the plagueがぴったりです。
On Saturdays, I avoid Shibuya like the plague.
土曜日の渋谷には絶対に行かない。
また、嫌な印象を持っている人に対してもavoid like the plagueをよく使います。怒りっぽい人、性格が悪い人、退屈な人などです。
I avoid Pete like the plague. He always tries to start an argument with me.
僕はピートには絶対近寄らないようにしている。彼はいつも喧嘩を売ろうとしてくるんだ。
こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!