多くの日本人が鼻が高いをhigh noseと訳します。僕が初めてこの鼻が高いという表現を聞いたとき、大変混乱しました。英語のネイティブはhigh noseを聞くと、顔の高い位置に鼻がある人物を思い浮かべます。 例えば、大きな顎にとても小さな額の人物です。ですから、high noseという直訳は英語では適当ではありません。
何年も経った後に僕の友達が、自分の兄弟の鼻が高かったらハンサムだっただろうと言ったのです。彼女は写真を見せてくれて、兄弟の鼻は大きいと言いましたが、僕は多くの議論の末に英語におけるbig noseと日本語における鼻が高いにはかなりの違いがあることに気がつきました。日本語の鼻が高いは目と目の間の部分が張り出ている鼻を示しています。そして鼻先が大きな人物でも鼻が低いことがありえます。
この発想全体がほとんどの英語のネイティブにとっては異質なものです。誰も考えもしないことだと思います。僕の西洋の女性の友達の中には自分の鼻は大きすぎると悩む人が多いです。そして、低い鼻を求める西洋の人も多いと思います。
それでは鼻が高いを英語ではどのように表現できるでしょうか?
a well-defined nose(輪郭のはっきりした)は一つの訳です。何故ならこの表現はとても明瞭なアウトラインを持った鼻を意味するからです。
鼻が高いは鼻の付け根部分について言及するので、表現をより明確にするためにprominent base または stem(張り出した鼻根部)と言うことができます。
目と目の間の部分は bridge of the nose と言うことができます。したがって、high nasal bridge が鼻が高いという表現をするのに、low nasal bridge が鼻が低いという表現をするのに良い単語でしょう。おそらくこの英語は最も正確なものですが、科学的に聞こえます。
以下は鼻のタイプについて表現するための英単語の中で僕が思いつくものです。
aquiline nose この単語はラテン語で、「鷲のよう」を意味するラテン語のaquilinusに由来します。
Roman nose – aquiline noseと同じ意味です。文字通りの意味はローマ人のはなです。
hooked nose – これも鷲鼻と同じ意味ですが、少々失礼に聞こえますので使用は避けた方が良いでしょう。
ski-jump nose – この鼻は基本的に鷲鼻の反対です。スキージャンプ台のような内に反り返った鼻のことです。
鼻が高いと聞いたとき、イメージ的には高鼻天狗やピノキオを思い浮かべます。
日本だけかもしれませんが、仏教では死後を「天道・天狗道・六道」とかいいますから、文化的な影響かもしれないです。
顔における位置や大きさとは思いもしませんでした。
パスカルの言葉に”Le nez de Cléopâtre, s’il eût été plus court, toute la face de la terre aurait changé” (クレオパトラの鼻が少し短かったら(plus court)、世界は変わっていただろう)というのがありましたっけ。court longなんですが、英語でshort nose, long noseというとどういう意味になるのでしょうか?
Thank you!