今回の英単語は「quite, little bit, ever so slightly, somewhat」についてです。これらの言葉の意味は、皆さんも知っている通り、「少し、ちょっと、ほんの少し」だけど、たまに「a lot, very」といった逆の意味にもなります。これは面白いでしょう。それでは、なぜ一つの言葉に「沢山」や「少ない」という矛盾する意味があるのでしょうか?
まず、次の例文を見てみましょう。
1. That’s quite good.
2. That’s good.
3. That’s very good.
以上の文章は、順番に意味が強くなります。
つまり、この場合、「quite」には「まあまあ」や「そこそこ」という意味があります。
でも、以下の2番目の文章では、「quite」は逆の意味になります。
1. That’s really interesting.
2. That’s really quite intersting.
「Really」や「very」などの「とても」という意味がある言葉には「quite」を付けると、通常、文章の感覚がより強くなります。ただ、注意すべきなのは、「quite」の発音です。「Quite」を強調しない時は、印象はそれほど強くなりません。
英語では相手に何かを示したい時には、「you’ve got a …」という構文がよく使われています。
You’ve got a spider in your hair.
あなたの髪の毛に蜘蛛がいるよ。
You’ve got sunburnt.
あなたは日焼けしましたね。
You’ve got a lipstick mark on your cheek.
あなたのほっぺたにキス・マークが付いているよ。
これらの文章を強調したい時には、”That’s quite a” という表現を使うことが出来ます。しかし、場合によっては、以下の文章はすこし皮肉っぽく聞こえます。
That’s quite a spider you’ve got in your hair.
髪の毛に本当にすごい蜘蛛がいるよね。
この文章は、少し苛めているような感じがします。
That’s quite a sunburn you’ve got there.
まったく酷い日焼けをしちゃったね。
That’s quite a lipstick mark on your cheek. ほっぺたに本当に見事なキス・マークが付いているよ。
この文章は、少し皮肉っぽく聞こえます。
That’s quite an acheivement.
大したもんだな。
怒っている時にも「quite, little bit, ever so slightly, somewhat」がよく使われています。
文法的には、この言葉は文法の丁寧さを増やすけど、実際にはこの丁寧さは皮肉っぽく、他人行儀な印象を与えます。
ですので、これらの言葉はよく冷たい感じを表わします。
Don’t you think that you are being a little bit rude?
あなたの行動は少しでも失礼だとは思わないの?
You know, your behavior last night was somewhat odd.
あのね、夕べのあんたの行動は本当に可笑しかったよ。
ちょっと、夕べのあなたの態度、相当変わったわよ
You are getting on my nerves ever so sligthly.
あなたには、本当にむかつくよ。
こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!