watch out forというややこしい英語の3つの意味

Luke

こんにちは、イギリス生まれ・東京在住、英語教師で作家のLukeです。今週、僕が書いたオノマトペ(擬態語・語音後)についての本 が出版されました。是非チェックしてみて下さい!

watch out forはよく耳にするフレーズですが、使い方は意外に難しいです。

「注意する」という意味のwatch out for

誰かに何かを注意してほしいときに、watch out for と言えます。特に「危ないものに対して気をつけて」ということを伝えたいときに使います。このようなときに、be careful of とも言えるでしょう。

watch out + for + 注意するもの

You should watch out for cars.
車に気をつけた方がいいよ。

Watch out for the sharks when you swim.
泳ぐときにサメに注意してね。

危険が差し迫っている場合、Watch out! とだけ言います。

Watch out!
気をつけて!

「目を配る」という意味のwatch out for

相手が大変なことに遭わないように注意するという意味で使います。これは「かばう」や「保護する」という日本語に近いです。
このような場合、以下のパターンを使います。

watch out + for + 守りたい人

I try to watch out for my little brother.
私は弟に目を配るように心がけている。

We always try to watch out for each other.
僕たちはいつもお互いに目を配るようにしている。

★ このような場合、We’ve got your back.やWe’ve got you.というスラングも使えます。

「有名になる人」という意味のwatch out for

これから有名になりそうな人、これから成功しそうな人、ポップスターのたまごなどに対して使います。
以下のパターンのようにwatch out forの前にtoをつけて、説明したい名詞の後に使います。

… is a 人など + to watch out for

He is a singer to watch out for.
彼はこれから有名になりそうな歌手です。

She is a manager to watch out for.
彼女はこれから出世しそうなマネージャーだ。

この文法はちょっと分かりにくいと思いますが、 to watch out for は that we should watch out for という英語を略しているというふうに考えられます。たとえば、He is a singer that we should watch out for.です。

「危ない人」という意味のwatch out for

最後に、注意人物に対してもto watch out forが使えます。危ない犯罪者、嫌なことをする人、いじめっ子などに対して使います。

… is a 要注意人物 + to watch out for

That mean teacher is someone to watch out for.
あの卑劣な先生は気を付けたい人物です。

Five scammers to watch out for
注意すべき5人の詐欺師

watch out forは意外に複雑なフレーズです。ですから、Watch out for mistakes when you use “watch out for.”「watch out for」を使うときには、何を言い表したいかに注意してくださいということですね。

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    記事を書いたLukeについて

    英語の教師と作家。父はイギリス人、母はアメリカ人。イギリス生まれ、13歳でアメリカへ。卒業後はワシントンDCで記者。現在東京に在住。著書に『この英語、どう違う?』(KADOKAWA)、『とりあえずは英語でなんと言う?』 (大和書房)、など。NHK基礎英語1と婦人公論の連載。